放送情報
放送年月:2016年8月26日
2016年8月26日に劇場公開された新海誠監督の長編アニメーション『君の名は。』は、全国約300館でスタートした後、口コミとリピーター需要でスクリーン数が拡大し、公開16日目にして興行収入100億円を突破しました。
最終的には国内250億円、世界興収は4億ドル超と、スタジオジブリ作品以外で歴代最高クラスのヒットを記録。日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞など国内主要映画賞を総なめにし、Blu-ray/DVDの初週売上は53万枚を突破。近年はサブスク配信でも常に上位にランクインし、2024年現在でも「聖地巡礼」キーワードの検索数は月間10万件を超えるなど、その人気は衰えていません。
飛騨市では公開直後から公式パンフレットやスタンプラリーを整備し、街ぐるみで“ファンを迎える体制”を築いたことで、継続的な観光誘客に成功しています。
あらすじ
東京に暮らす高校生・立花瀧と、岐阜県飛騨地方にある糸守町で巫女として暮らす宮水三葉。
2人はある日突然、眠るたびに互いの身体が入れ替わるという不可思議な現象に巻き込まれます。最初は混乱するものの、スマホのメモや手帳に残した「やっていいこと・ダメなこと」リストで少しずつ歩み寄り、互いの日常を彩り始める瀧と三葉。
しかし入れ替わりは突如途切れ、瀧の前から三葉の記憶が薄れ始めます。手がかりを求めて飛騨を訪れた瀧が知ったのは、3年前にティアマト彗星の破片が糸守町を直撃し、町が湖底に沈んでいたという事実。
時を超えて交錯する想い、忘れかけた“名前”を呼び合う瞬間、そして「かたわれ時」に起こる奇跡—新海誠監督ならではの緻密な背景美術とRADWIMPSの劇伴が、切なさと希望を同時に観客へ届けます。
おすすめスポット紹介
- 飛騨古川駅
瀧が糸守町を探す旅で降り立つ駅のモデル。ホーム、跨線橋、駅前ロータリーの石畳など、画面のままの風景が残っています。 - 気多若宮神社
宮水神社のモチーフの一つとされる古社。樹齢数百年の杉並木と苔むした石段は、劇中の厳かな空気を追体験できます。 - 飛騨市図書館
瀧が旧町史を調べるシーンのモデル。館内には原画パネルや聖地マップ、来館記念スタンプが常設。 - 宮川朝市通り
飛騨牛串や山菜おこわ、地酒ジェラートなど食べ歩きが充実し、作品に登場したグルメシーンを自分で再現できます。 - 須賀川橋
ポスター構図に酷似した夕景スポット。日没30分前からのマジックアワーは写真愛好家が集まります。
スポットの魅力
飛騨古川エリアの最大の魅力は、江戸期から残る白壁土蔵と石畳、瀬戸川を泳ぐ錦鯉が織りなす“日本の原風景”。四季によって色彩ががらりと変わり、春は桜吹雪と新緑、夏は深い緑と川の涼やかさ、秋は燃える紅葉、冬は雪の静寂と行灯の温もりと、訪れるたびに違う「君の名は。」を発見できます。コンパクトな町なので徒歩またはレンタサイクルで回れるのも初心者向き。映画公開から8年を超えた現在も、商店街や宿泊施設が“ウェルカム聖地巡礼”の姿勢を続けており、作品ファンが快適に過ごせる体制が整っています。
アクセス情報
アクセス詳細
東京からは東海道新幹線「のぞみ」で名古屋(約100分)→JR高山本線特急「ひだ」で飛騨古川駅(約150分)。特急は1日7往復前後しかないため、乗り遅れ防止に名古屋での乗継時間を30分以上取るのが安心です。高速バスはバスタ新宿→高山濃飛バスセンターが約5時間30分、高山で路線バスまたはJR普通列車に乗換。車なら中部縦貫自動車道・高山ICから県道90号経由で約30分。冬季はチェーン規制・スタッドレスタイヤ必須です。
訪問時期・時間帯
- ベストシーズンは紅葉ピークの10月中旬〜11月上旬。山々の赤黄と白壁がコントラストを生み、写真映え間違いなし。
- 幻想的な雪景色を狙うなら1月下旬〜2月。最低気温−10℃以下になることもあるので、防寒・防滑対策は万全に。
- 観光客が少なく街並みに柔らかい逆光が差す朝8時以前、または夕方のマジックアワーが撮影のゴールデンタイム。
- 12〜2月の金土日は土蔵群のライトアップを実施。雪面に反射する暖色光が劇中の“かたわれ時”を彷彿とさせます。
現地での楽しみ方
- 地元の人との交流:
商店街の店主は“聖地案内人”さながらにロケ地を細かく教えてくれます。毎年2月開催の「飛騨市ファンミーティング」では、市民ガイドと歩くロケ地ツアーや組紐ワークショップも開催。英語・中国語対応の観光案内所で海外ファンとの交流も自然に生まれます。 -
マナー・注意事項:
気多若宮神社は参拝客優先、拝殿前での長時間三脚使用は控えましょう。瀬戸川の錦鯉へのエサやりは禁止。ドローン撮影は市の許可申請が必要で、無許可飛行は過料対象。ゴミ箱が少ないためエコバッグを持参し、ゴミ持ち帰りを徹底してください。冬季は滑り止め付きブーツ必須です。 -
周辺観光・宿泊情報:
車で50分の世界遺産・白川郷や、高山古い町並みも巡礼プラスワンに最適。宿泊は老舗旅館「八ツ三館」で飛騨牛会席と檜風呂、モダン派は「スパホテルアルピナ飛騨高山」。一棟貸し町家「然-zen-」なら囲炉裏体験も可能。温泉好きは奥飛騨温泉郷で北アルプスを望む雪見露天を堪能できます。 -
豆知識:
架空地名「糸守」は飛騨古川の「一之宮」と諏訪地方の「守屋山」を掛け合わせた造語とされます。監督が古川町市場で見た組紐売り場が三葉の巫女衣装のヒントになったとドキュメンタリーで語られました。飛騨市役所が公開する公式聖地ガイドは無料PDF・英語版冊子あり。 -
ファンの口コミ:
「跨線橋に立った瞬間、RADWIMPSが脳内再生」「紅葉の気多若宮神社がスクリーンそのもの」「雪の瀬戸川ライトアップは別世界」とSNSに絶賛が並びます。リピーター率が高く、「四季ごとに来たい聖地No.1」と称されることもしばしば。 -
フォトスポット情報:
- 飛騨古川駅跨線橋の大窓越しに列車と山並みをシンメトリー構図で。
- 瀬戸川今宮橋中央で石畳・土蔵群・錦鯉を一枚に収める。
- 気多若宮神社参道の光芒は午前10時前後がベスト。
- 夕暮れの須賀川橋でNDフィルターを使い、車のテールライトを流して映画ポスター風に。
- 行動を促すメッセージ:
あの日スクリーンで胸を打たれた“あの景色”は、飛騨に実在します。名前を呼びたくなるほど愛おしい町へ、今こそ旅立ちましょう。あなた自身の五感で奇跡の物語を完結させてください。