新発見!日本アニメに見るエルフの特徴と名前の由来とは?

アニメに登場する種族の深堀

エルフ(Elf)は、ファンタジー作品において非常に有名な種族であり、異世界アニメやゲームにも頻繁に登場します。その起源や特徴について詳しく説明します。

エルフが登場するアニメ作品

日本のアニメが世界的に有名ですが、その中に登場するのがエルフです。
アニメ作品間ではエルフの設定が微妙に異なるのですが、そもそもエルフとは何ぞや?という点が気になりましたので深堀ってみました。


1. エルフの起源

エルフという概念は、もともと北欧神話やゲルマン神話に由来します。では、その歴史的背景は?

  • 北欧神話
    北欧神話では、「アルフ(Álfar)」と呼ばれる存在がエルフの原型とされています。アルフは光のエルフ(リョースアルフ)と闇のエルフ(ドッカアルフ)に分かれ、特に光のエルフは美しく、神々に近い存在として描かれました。
  • 中世ヨーロッパの伝承
    中世ヨーロッパでは、エルフは妖精の一種として語られ、小柄でいたずら好きな存在として描かれることが多かったです。
  • 現代ファンタジーへの影響
    エルフの現代的なイメージ(高貴で美しく、長寿で魔法の才能に優れる)は、J.R.R.トールキンの『指輪物語』(1954-1955年)が大きな影響を与えています。トールキンのエルフは、神秘的で優雅な種族として描かれ、これが後のファンタジー作品の基盤となりました。
    日本のアニメの画風と、本家(トールキン)の画風ではかなりなります。筆者的には日本のアニメ風を見慣れているせいか、アニメという意味では世界基準に思えてなりません。あなたはいかがでしょうか・・・。


2. 日本の異世界もの・アニメにおけるエルフの登場

日本の異世界アニメやライトノベルに登場するエルフは、トールキンの影響を受けた西洋ファンタジーのエルフ像を基にしています。ただし、日本独自の解釈やアレンジが加えられています。
いたずら好きではなく、小柄でもない。

共通する特徴

  • 長寿:数百年から数千年生きることが多い。
  • 美しい外見:スリムな体型、尖った耳、金髪や銀髪といった特徴が多い。
  • 自然との調和:森や自然を愛し、精霊や動物と心を通わせる能力を持つことが多い。
  • 魔法の才能:高い魔力や魔法の知識を持つ。
  • 高貴な性格:プライドが高い、あるいは冷静沈着な性格として描かれる。

代表的な作品におけるエルフ

  1. ロードス島戦記(1990年)
    日本のファンタジー作品でエルフが重要な役割を果たした初期の例。ディードリットというハイエルフのキャラクターが登場し、後のファンタジー作品のエルフ像に影響を与えました。
  2. ソードアート・オンライン(SAO)
    アルフヘイム・オンライン編では、エルフを含む妖精種族が登場。トールキン的な要素を取り入れつつ、ゲーム的な設定が加えられています。
  3. この素晴らしい世界に祝福を!(2016年)
    エルフのキャラクターは登場しませんが、異世界ファンタジーの一環としてエルフ的な種族が背景に含まれる場合があります。
  4. 転生したらスライムだった件(2018年)
    森に住むエルフや、酒場で働くエルフなど、ファンタジーの典型的なエルフ像が登場します。
  5. 異世界食堂(2017年)
    エルフの女性が登場し、現代的な料理に驚く描写などが見られます。

3. エルフの名前が登場した期限

「エルフ」という名前自体は、英語で「Elf」として中世以降の文献で確認できます。
日本で「エルフ」という種族が広く知られるようになったのは、以下の流れが影響しています。

  • 1970年代~1980年代
    日本でエルフという種族が知られるようになったのは、海外のファンタジー小説(『指輪物語』や『ナルニア国物語』など)が翻訳されたことによります。当時はインターネットは無い時代ですので、書籍か映画、TVで認知したことになります。
  • 1980年代~1990年代
    テーブルトークRPG(TRPG)の『ダンジョンズ&ドラゴンズ』や『ロードス島戦記』などでエルフが登場し、日本のオタク文化に定着。
  • 2000年代以降
    ライトノベルや異世界もののアニメでエルフが頻繁に登場するようになり、現在のような一般的なイメージが形成されました。

    ※トールキンの原作は非常に宗教的・神話的・歴史的な重みがあり、舞台設定も複雑ですが、日本のアニメでは設定が簡略化されることが多く、「勇者 vs 魔王」「選ばれし者」「転生」「学園×ファンタジー」など親しみやすいテーマにアレンジされる傾向があります。

4. エルフの日本独自のアレンジ

日本の作品では、エルフに独自のアレンジが加えられることが多いです。

  • コミカルな性格:高貴で冷静なイメージに反し、ドジな性格やギャグ要素を持つエルフも登場します。
  • 異世界の日常要素:現代的な文化に触れて驚いたり、馴染もうとする描写が多い。
  • 種族間の関係性:他の種族(人間、ドワーフ、獣人など)との関係がストーリーの中心になることが多い。


    多くの異世界・冒険、ファンタジーなどえはエルフが登場しますが、いずれも美男子、美少女として描かれます。人間像との違いを顕著に描写し、精霊的で森の守り神というイメージもあります。
    ふと、思ったのですが、エルフなのに魔族のように破壊というイメージが皆無のように思えます。
    もし、悪意のあるエルフを描いた作品が存在したら、読者的には受け入れられないのではないでしょうか、つまり商業的には敗北決定でしょうかw
    いや、作品決定会議の中で、そのような意見は大反対のはめになりそうです。

    画風によって同じエルフ種族ですが、かなり異なりますね。

まとめ

エルフという種族は、北欧神話やトールキンの影響を受けて現代ファンタジーに定着し、日本の異世界ものアニメやライトノベルでも重要な役割を果たしています。特に日本では、エルフの美しさや魔法の才能といった特徴に加え、日常的な要素やコミカルな性格が描かれるなど、独自のアレンジが加えられています。