夜は短し歩けよ乙女:京都の幻想的な聖地巡礼コース|詳細

聖地巡礼・観光|深堀り詳細

放送情報

放送年月:2017年4月7日劇場公開

2017年4月7日劇場公開。制作は湯浅政明監督率いるScience SARU。原作は森見登美彦の同名小説(角川文庫)で、第20回山本周五郎賞受賞作をアニメ映画化した。

興行収入は5億円を突破し、第41回日本アカデミー賞「最優秀アニメーション作品賞」を受賞。

Blu-ray/DVD、各種配信サービスで視聴可能。声の主演は星野源(“先輩”)と花澤香菜(黒髪の乙女)。湯浅監督ならではの奔放な作画と京都の古都情緒が融合し、「京都観光誘致作品」としても高い評価を得ている。

あらすじ

京都・左京区を舞台に、クラブの後輩“黒髪の乙女”に恋する大学生“先輩”が、学園祭の夜から翌朝にかけて奇想天外な騒動へ巻き込まれていくロマンティック・ナイトウォーク譚。

乙女が求める一期一会の酒を追って先斗町から木屋町、そして百万遍の古本市へ——時空を超えるかのように賑わう夜の京都で、河童・神様・古本の精など幻想的な存在と出会いながら、二人の距離はほんの一歩ずつ縮まっていく。

深夜の酒宴、大学サークルのミュージカル決戦、そして鴨川デルタで迎える暁——“最短の夜”が切り取るのは、永遠に続くような若さと恋のきらめきである。

おすすめスポット紹介

  • 京阪電車「出町柳駅」構内と周辺
  • 鴨川デルタ(賀茂大橋と今出川通の三角州)
  • 先斗町〜木屋町界隈の路地
  • 下鴨神社の糺の森
  • 百万遍・知恩寺「手づくり市」(毎月15日開催)
  • 京都大学吉田キャンパス周辺

スポットの魅力

鴨川デルタは昼は学生や家族連れで賑わい、夜は川面に映る街灯が一気に映画の世界へ引き込む。

飛び石を渡れば“先輩”と乙女が互いを想いながらすれ違ったシーンを追体験できる。出町柳駅構内の売店は、映画序盤で乙女が地酒を仕入れたスタート地点。

先斗町の石畳は赤提灯が川面に反射し、作品の艶やかなカラーパレットそのもの。糺の森では昼間に差す木漏れ日と夜の闇の対比が幻想性を高め、映画の“季節も時間もひと続き”という世界観を肌で感じられる。

百万遍の手づくり市は映画の古本市パートのモチーフで、古本・雑貨・カフェ屋台合わせて約350ブースが立ち並び、掘り出し物探しは乙女の“奇想天外な酒”探しに重なる体験だ。

アクセス情報

アクセス詳細

京都駅→(JR奈良線1駅)→東福寺駅乗換→京阪本線で出町柳駅まで約15分。阪急京都河原町駅からは徒歩20分、四条大橋を渡り木屋町通を北上するルートも風情がある。鴨川デルタへは出町柳駅2番出口から徒歩2分、糺の森へは同駅から徒歩12分。先斗町へは京阪三条駅下車、鴨川沿いに南下して5分。市バスは混雑&遅延が多いため、夜間は地下鉄・徒歩での移動が快適。

訪問時期・時間帯

  • 春:3月下旬〜4月上旬。賀茂川堤の桜並木が満開で昼夜とも撮影映え。
  • 夏:7〜8月の納涼床シーズンは鴨川納涼床の灯りが映画の“光の河”を再現。深夜0時〜2時は観光客が減り、静かな河川敷を独占できる。
  • 秋:10月中旬〜11月、糺の森の紅葉ライトアップは映画の万華鏡的色彩を思わせる。
  • 冬:1月下旬は雪化粧の賀茂川デルタが幻想度MAX。防寒対策必須だが撮影者は少なく独特の雰囲気を楽しめる。

現地での楽しみ方

  • 地元の人との交流: 出町柳駅前「ふたば豆餅」は行列必至だが並んでいる間に地元客と自然に会話が生まれる。先斗町の老舗バーでは店主が映画公開時の裏話を披露してくれることも。
  • マナー・注意事項: 鴨川デルタは住宅が近く、夜22時以降は大声・スピーカー使用禁止。飛び石は雨天や増水時に水没するため立ち入り不可。寺社境内は三脚・ドローン禁止が基本。
  • 周辺観光・宿泊情報: 出町柳〜銀閣寺エリアの町家ゲストハウスは1泊5,000円前後。鴨川沿いリバービューのホテルは映画の“屋形船”風情を味わえる。銭湯「桜湯」で映画の銭湯パートを追体験、湯上がりにラムネを一杯。
  • 豆知識: 劇中の“パンツ総番長”は京都大学の学園祭「11月祭」の伝説的演劇サークルがモデル。実際の百万遍古本市は朝5時から搬入が始まり、早朝6時には掘り出し物狙いの常連が集まる。
  • ファンの口コミ: 「深夜1時の鴨川デルタで橋の下を流れる水音を聞いた瞬間、サントラが頭の中で再生された」「出町柳の立ち飲み屋で偶然隣に座った人と語り合い、気づけば夜明け——映画そのままの体験」と高評価。
  • フォトスポット情報: ①賀茂大橋上流側から北山方向へ長秒撮影(街灯ラインが川に伸びる)②先斗町南端の石畳T字路で暖簾越しスナップ③糺の森・紅葉回廊を俯瞰構図で(朝8時が光の筋ベスト)。

“短い夜”は、歩き出した者だけに訪れる長い物語の入口…。
さあ、あなた自身の《歩けよ乙女》を京都で紡いでみませんか。